診療・治療
子宮内膜受容能検査(ERA)は、良好胚を複数回移植しても着床しない、反復着床不全に対する検査で、着床に最適なタイミングを調べることを目的に行います。
①検査の行われる周期は、ホルモン補充周期と自然排卵周期の2通りがあります。
月経2日目から、子宮内膜を厚くしていくためのエストロゲン製剤を使用します。
子宮内膜の厚さを確認し、プロゲステロン製剤を開始から5日後(P+5)に、子宮内膜の組織を採取します。
尿中LH陽性日から7日後(LH+7)に、子宮内膜組織の採取を行います。
② 当院で採取された検体は、Igenomix (スペインの検査会社)に移送し、現地でERA検査が実施されます。検査結果が当院に届くまでには、通常3週間を要します。
③ 検査結果で‟子宮内膜の状態が着床に適している"と判定された場合は、次回の周期からも検査時と同様の方法で移植の準備を進めます。
当院で行います内膜組織の採取は、とても細いカニューレ管を腟から子宮内へ挿入し、診断に必要な量の組織を取る、最も侵襲の低い手法です。そのため、あまり痛みをともないませんので、麻酔は使用せずに実施します。