はじめての方へ
当院にはこれまで不妊治療でよい結果が得られなかった方も数多くお越しになっています。
このような方でも、もう一度原因を見つめ直したり、治療方針を修正したり、当院独自の高度医療を実施したりすることでよい結果を得ていただける場合が少なくありません。
当院では初診外来・特別外来にて過去の治療歴を分析し、今後の検査・治療方針についてご相談させていただきます。
以下に当院における不妊治療の違いを簡単ではございますが説明しております。
ご覧いただいた上で、当院での治療をご検討いただければ幸いです。
これまで明確に特定できなかった原因も、
より精密な検査を行うことで判明する場合があります。
検査の結果得られた数値で、一般医療では正常値であっても不妊症に関して正常値でない場合があります。これらは当院の経験により数値判断の独自の基準をもち、精度の高い原因究明を行っています。
医師の豊富な経験により、卵管の入り口を見るだけで異常の有無を確認できる場合が多いので、精密検査では子宮内にカメラを入れ検査することをお勧めします。
子宮卵管造影検査は、不妊治療においては欠かせない検査ですが、「痛みが伴う」という情報が必要以上に広まり、検査前から痛みに対して先入観をもっている場合があります。当院では、造影剤の量や圧力を測りながら入れていくので、患者様があまり痛がるようなら、それ以上無理に造影剤を注入することをしません。
SEET(シート)法は当院が独自開発し、特許を取得した治療法です。
体外受精の重要なステップである「胚移植」。この成功率を高める二段階胚移植やシート法は、当院が独自に開発し、国内外に広まった医療技術です。着床障害に対しては従来有効な治療方法は無いとされていましたが、この着床障害に対してとても有効な治療方法です。シート法では、移植する胚は1個ですので多胎の心配も通常妊娠と同様に少ないものです。治療を繰り返すものの、良い結果を得られていない方にはとくにお勧めしたい治療です。当院ではこれらの技術を標準でご提供しています。
シート法では、他の移植方法と比較しHCG陽性率が92%、臨床妊娠率が80%と高くなりました。この成績は当院にてアメリカ生殖医療学会に論文発表し、高い評価を頂きました。
IMSI(イムジー)は当院が所持する高性能顕微設備を使用する治療法です。
精子を一般の医療用顕微鏡(400倍)でみると、形がよく運動性の良い精子を特定できます。しかし、当院のライカ社IMSI用の顕微鏡を用い1000倍でみると、精子頭部の小さな空砲を見つけることまで可能で、形のよいとされていた精子の中からよりすぐれた精子を特定することが可能です。この治療法は「IMSI(イムジー)」とよばれ、国内で導入している施設はまだ多くありません。
Piezo ICSIでは微細な振動を用いて卵細胞質の形態が変化しないように透明帯に穴をあけ、卵細胞質膜を吸引することなくパルスを使用して破り、卵細胞質内に精子を注入します。このようなことからPiezo ICSIは卵子に与えるダメージが従来の方法より小さいため、卵子が脆弱になっており、顕微授精に耐えられなくなっている症例に有効であるという報告があります。
顕微授精で変性してしまう卵子が多い方などにお勧めしています。
着床前診断とは受精卵の段階で、染色体および遺伝子の検査を行う方法のことを言います。日本では安全性や有効性、倫理的な観点から、日本産婦人科学会から認定された限られた施設のみでの実施が認められています。
特定の遺伝疾患の原因遺伝子の異常を診断できたり、流産の原因になる胚の染色体異常(染色体の過不足)を検出したりすることができます。
タイムラプスとは、一定間隔で写真を撮影し、それらを繋ぎ合わせて動画のようにする技術です。タイムラプスを使用することで胚を培養器外に取り出すことなく連続した胚観察が可能となり、胚発生においてこれまで観察することのできなかった受精から胚盤胞発生までの一連の動的観察が容易となりました。
タイムラプスでの胚発生の解析は、妊娠しやすい胚を選択するために重要な情報となります。
当院では原因に応じた治療法を幅広く様々な角度から模索、用意しており、
より最適なご提案ができると自負しております。
当院の際だった特徴として、精子と卵子の媒精・受精の判定・受精卵の評価を新生児用保育器の中で行っています。またレーザー補助孵化装置をいち早く取り入れたり、採卵室や培養室には高性能空気清浄装置を備えています。
不妊治療は日進月歩、進歩が早い分野です。それには当院としての研究が非常に重要です。
当院では皆様に更なる上質な最新の治療を提供できるよう、日々研究し、多くの研究発表を行っています。
当院は、2006年8月にISO9001:2000(ISO9001:2008)の認証を受けました。クリニック全体において安全に医療活動を行う仕組みづくりができていることが認証された結果です。
2011年6月からは院内に従来から設置しているISO委員会による自主運用に切り替えました。下記の項目についてチェックを行い、厳しい管理体制を維持しています。
また、「JISART日本生殖補助医療標準化機関」に加盟し、実施規定を順守し施設認定審査を受けることで、生殖補助医療に関してさらに厳しい管理体制を築いております。