英ウィメンズクリニック

HANABUSA WOMEN'S CLINIC

研究開発・学会発表

診療・治療

日本受精着床学会雑誌

  • 単一胚盤胞移植におけるDay5とDay6胚盤胞の形態別妊娠率および流産率の検討
  • 25巻 第1号 2008年
  • 日本受精着床学会雑誌
  • 水田 真平,苔口 昭次,橋本 洋美,松永 雅美,後藤 栄,塩谷 雅英
    英ウィメンズクリニック

【要旨】

単一胚盤胞移植を行った735周期 ( Day 5胚 573 周期,Day 6胚 162 周期 ) を対象として Gardner の分類による胚盤胞の発生段階, Inner Cell Mass(ICM),Trophectoderm(TE)別に妊娠率および流産率について後方視的検討を行った。妊娠率はDay5胚で51.8%と Day6胚の26.5%より有意に高く,流産率はDay6胚で39.5%と,Day5胚の14.5%より有意に高かった。胚盤胞の発生段階別の妊娠率は,Day5胚では発生段階が進む程高く,Day6胚ではGrade4とGrade5で高い妊娠率が得られた。流産率には有意差はなかった。ICM形態別の妊娠率は,Day5胚ではAはB,Cより有意に高く,Day6胚ではA,BはCより有意に高い妊娠率が得られた。流産率は,Day5胚ではCで高い傾向が見られたが有意差はなかった。Day6胚ではBで高い傾向が見られたが有意差はなかった。TE形態別の妊娠率は,Day 5胚では A は B,C より有意に高く,Day 6胚では A ,B は C より有意に高い妊娠率が得られた。流産率は,Day 5胚では有意差はなかった。Day6胚ではCはAより有意に高かった。本知見は移植可能な胚が複数個ある場合の胚選択に有用であり,流産率の高い胚を選択せざるを得ない場合は,夫婦へのインフォームドコンセントの情報の一つとして用いる事ができると考えられた。

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