英ウィメンズクリニック

HANABUSA WOMEN'S CLINIC

研究開発・学会発表

診療・治療

第8回 日本生殖再生医学会

  • EmbryoScope® Time-lapse Systemを用いた胚盤胞発生における予測因子の検討
  • 平成25年3月10日 シェーンバッハ・サボー
  • 第8回 日本生殖再生医学会
  • 緒方洋美、片田雄也、緒方誠司、佐東春香、古橋孝祐、田中里美、角本知世、岸加奈子、松浦まき、後藤優介、東山龍一、成松美彩、千葉誠、向井美紗、

    角知英、松本由紀子、
    苔口昭次、塩谷雅英

【発表の概要】

 

【目的】

近年、タイムラプス観察システムにより、胚発生における動的解析が容易となっている。そこで、今回我々は、 EmbryoScope® Time-lapse System(以下EmbryoScope)を用いた胚観察により、胚盤胞発生における予測因子の検討をおこなった。

【方法】

2012年12月~2013年1月において、年齢が38歳以下及び採卵回数が1回~3回におけるICSI実施症例で、且つICSI卵数が4個以上の全胚凍結症例16症例、85個の胚を対象とした。ICSI実施後、撮影時間20分間隔で、採卵後6日目まで培養し、前核消失時間と第1分割時間及び第2分割時間について解析をした。

【成績】

胚盤胞発生群(34個)と非胚盤胞発生群(29個)別に、平均前核消失時間(時間)±SDは、25.6±3.9と30.1±5.4、平均第一分割時間(時間)±SDは、28.3±4.2と33.0±5.7、平均第二分割時間(時間)±SDは、40.9±5.1と46.6±7.2で、全ての項目において胚盤胞発生群の方が非胚盤胞発生群と比較し、5-6時間有意に早かった。

良好胚盤胞群(8個)と不良胚盤胞群(26個)別に、平均前核消失時間(時間)±SDは、23.3±1.5と26.3±4.2、平均第一分割時間(時間)±SDは、25.8±1.7と29.1±4.5、平均第二分割時間(時間)±SDは、37.1±2.1と42.1±5.2で、全ての項目において良好胚盤胞群の方が不良胚盤胞群と比較し、3-4時間有意に早かった。

【結論】

EmbryoScopeによる胚観察において、前核消失時間と第1分割時間及び第2分割時間は、胚盤胞発生、良好胚盤胞発生の予測因子としてなり得ることが示唆された。今後も更に検討を実施し、臨床の一助として用いるようにしていきたい。

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