診療・治療
【発表の概要】
【目的】生殖補助医療(ART)による妊娠例の予後調査を実施した。
【方法】2005年1月~12月に当院で生殖補助医療にて妊娠、その後出産報告があった192例とアンケート調査にて回答を得た155例、合計347例を対象とした。
【成績】アンケート回収率は73.1%(155/212)であった。妊娠時の妻の平均年齢は33.3歳であった。回答を得た347例のうち単胎妊娠は290例、多胎妊娠57例であった。帝王切開率は単胎妊娠で31.7%、多胎妊娠で86.0%、全体で40.6%であった。出生児の平均体重は3011gであり、先天異常発生率は1.4%(5/347)であった。先天異常の内訳は、心血管系奇形1児、消化器系奇形1児、外表系奇形2児、染色体異常1児であった。
【結論】生殖補助医療による妊娠では帝王切開率が高い傾向がみられた。出生児の出生時体重、先天異常発症率は報告された自然妊娠による児のデータと比較して差を認めなかった。