診療・治療
【発表の概要】
【目的】反復ART不成功例に対し、0.8%プロテアーゼを用いた透明帯除去(ZF)を行った胞胚を用いて2段階胚移植を行い、その有用性について検討した。
【方法】過去に少なくとも1回以上の2段階胚移植を含め2回以上の胚移植を行ったが妊娠に至らなかった21症例を対象とした(ZF群)。コントロール群はZFを施行しないで二段階胚移植を行った23例とした。
【成績】ZF群とコントロール群でそれぞれ平均年齢は36.2歳と34.5歳、平均ART回数は4.2回と4.3回、妊娠率は21例中12例(57.1%)と23例中 9例(39.1%)、移植周期あたりの継続妊娠率は21例中9例(42.9%)と23例中8例(34.8%)であった。
【結論】反復ART不成功例に対して、透明帯を除去した胞胚を用いた2段階胚移植はコントロール群と比較して妊娠率は高くなる傾向をみとめたが、継続妊娠率には差をみとめず、今後症例数を増やしさらなる検討が必要である。