英ウィメンズクリニック

HANABUSA WOMEN'S CLINIC

研究開発・学会発表

診療・治療

第52回 日本生殖医学会

  • 生殖補助医療により妊娠に至った症例のアンケートによる予後調査結果
  • 平成19年10月25日~26日 秋田県民会館・秋田キャッスルホテル
  • 第52回 日本生殖医学会
  • 塩谷 雅英、後藤 栄、橋本 洋美、渡部 純江、松永 雅美、苔口 昭次
    英(はなぶさ)ウィメンズクリニック

【発表の概要】

【目的】生殖補助医療による妊娠症例の予後調査を実施したので報告する。

【方法】2005年1月~12月に当院で生殖補助医療にて妊娠し他院へ紹介後、紹介先や患者から出産報告があった192症例とアンケート調査にて回答を得た155症例の計347症例を対象とした。

【結果】アンケート回収率は73.1%(155/212)であった。妊娠時の妻の平均年齢は33.3歳であった。新鮮胚移植症例は171例であり、うち体外受精症例 90例、顕微授精症例81例であった。凍結融解胚移植症例176例であった。妊娠347例のうち単胎妊娠は290例、多胎妊娠57例であった。妊娠例全体の帝王切開率(帝切率)は40.6%であった。帝切率は単胎妊娠で31.7%、多胎妊娠で86.0%であった。出生児の平均体重は3011gであった。新鮮胚移植症例は2949gであり凍結融解胚移植では3073gであった。体外受精症例では2939g、顕微授精症例では3000gであった。先天異常発生率は、全出生児中1.4%(5/347)、新鮮胚移植症例は2.3%(4/171)、凍結融解胚移植症例では0.6%(1/176)で、体外受精症例では 2.2%(2/90)、顕微授精症例では2.5%(2/81)であった。先天異常の内訳は、心血管系奇形1児、消化器系奇形1児、外表系奇形2児、染色体異常1児であった。

【結論】生殖補助医療における出生児の出生時体重、先天異常発症率に関しては自然妊娠と比較して差をみとめず、特に懸念を要するものではないと考えられた。

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