英ウィメンズクリニック

HANABUSA WOMEN'S CLINIC

研究開発・学会発表

診療・治療

第12回 生殖バイオロジー東京シンポジウム

  • EmbryoScope® Time-lapse Systemを用いた胚盤胞発生における予測因子の検討
  • 平成25年06月23日 東京都市センターホテル
  • 第12回 生殖バイオロジー東京シンポジウム
  • 片田雄也、緒方洋美、佐東春香、緒方誠司、古橋孝祐、十倉陽子、水澤友利、岡本恵理、松本由紀子、苔口昭次、塩谷雅英

【発表の概要】

 

【目的】

胚盤胞発生を予測する因子には、胚の形態学的評価が多く用いられているが、従来の形態学的評価だけでは予測は困難である。そこで、EmbryoScope® Time-lapse Systemを用いた胚の動的観察が、胚盤胞発生を予測する一助となるかどうか検討した。
 

【方法】

2012年12月~2013年3月に、年齢が38歳以下及び採卵回数が1~3回のICSI実施 30症例、151個の胚を対象とし、前核消失時間、第1分割時間、第1分割時に2割球になる割合、第2分割時間について解析した。
【成績】胚盤胞発生 (以下BL+) 群63個と非胚盤胞発生(以下BL-)群50個の、平均前核消失時間(時間) ±SDは、それぞれ25.0±3.5と29.2±5.3、平均第1分割時間(時間)±SDは、28.0±3.9と32.1±5.5、平均第2分割時間(時間) ±SDは、40.3±5.1と45.9±6.1で、全ての項目においてBL+群の方がBL-群と比較し、有意に短かった。更に、第1分割時に2割球になる割合は、BL+群とBL-群で93.7%(59/63)と34.0%(17/50)と、BL+群で有意に高率であった。良好胚盤胞(良BL)群15個と不良胚盤胞(不BL)48個を比較すると、平均前核消失時間(時間) ±SDは、23.3±1.8と25.6±3.8、平均第1分割時間(時間) ±SDは、26.0±2.0と28.6±4.1、平均第2分割時間(時間) ±SDは、37.4±2.5と41.3±4.6で、全ての項目において良BL群の方が不BL群と比較し有意に短かった。
 

【結論】

タイムラプス観察での、前核消失時間、第1分割時間、第1分割時に2割球になる割合、第2分割時間は、胚盤胞発生、良好胚盤胞発生の指標となる可能性が示唆された。
 

診察ご予約は
こちら
さんのみや診療予約
loading