英ウィメンズクリニック

HANABUSA WOMEN'S CLINIC

研究開発・学会発表

診療・治療

第44回日本遺伝カウンセリング学会学術大会

  • 出生前診断を目的とした遺伝カウンセリングに対するアンケート調査の報告
    Results of questionnaire survey on genetic counseling for prenatal diagnosis.
  • 2020年7月3日(金)~5日(日)Web開催
  • 第44回日本遺伝カウンセリング学会学術大会
  • 中原 恵理1)、苔口 昭次1)、松本 由紀子1)、岡本 恵理1)、江夏宜シェン1)、

    松永 雅美1)2)、塩谷 雅英1)

    1)英ウィメンズクリニック 2)雅レディースクリニック

【背景と目的】

当院では、2019年1月より当院にて出生前診断を受ける方については事前説明のための遺伝カウンセリング(GC)を必須としている。今回は、GCに対する満足度や気持ちの変化などを問う9項目に自由記載を含めたGC後のアンケート調査の結果から現状を分析し、今後のGCのあり方について考察することを目的とした。

【方法】

2019年4月~2020年3月までに当院にて出生前診断に関するGCを受けた591名(抄録作成時点)→681名(発表時)にアンケート用紙を配布し、会計時に回収した。その後、アンケート調査の結果を後方視的に検討した。

【結果】

回収率は100%であり、回答のあった妊婦396→448名(70.8%→70.6%)、配偶者163→187名(29.2%→29.4%)を対象とした。GCに対する満足度、担当者の対応、説明の分かりやすさの項目ではいずれも97%以上と良好な印象を得ていた。一方で、今後もGCを受けたいかという問いに対し、12.7%が「受けたいとは思わない」を選択した。その理由として、「費用が高い」が4.2%、「同じ説明ならいらない」が97.2%を占めていた。所要時間は、医師よりもCGCの方が長かった。CGC群では、GC前に方針が決まっておらず、GC前後で方針変更となった割合が医師の群よりも多かった。また、所要時間に差はあるものの、所要時間を「丁度いい」と感じた割合は93.9%であった。

【考察】

GC自体に対する満足度は高い一方、再度のGCを希望しない群が一定数見られた。その理由から、CLはGCを単なる説明の場と捉えていることが窺われた。また、CGCの所要時間の長さは元々方針の決まっていないCLの割合が多いためと考えられた。

【結語】

GCで提供する内容については一定の満足度を得られていた。今後は、GCが単なる説明の場とならないよう心理面へのサポートなどを中心に充実させていく必要があると考えられた。

診察ご予約は
こちら
さんのみや診療予約
loading