はなぶさコラムス
当院胚培養スタッフからお届けするコラムです。一般の治療ではなかなか見えにくい部分をお届けしています。
当院では2段階移植法を実施していますが、こちらのページでは 移植された受精卵(胚)のグレード分類について説明させていただきます。
初期分割胚のグレード分類
受精卵は採卵後2日目もしくは3日目に、4細胞~8細胞に成長しています。 当院では”Veeckの分類”を用いております。
グレードの数字が小さいほど良好胚であり、妊娠の可能性も高くなります。
胚盤胞のグレード分類
胚盤胞は採卵後5日目もしくは6日目の受精卵(胚)の状態で、細胞数は200細胞~300細胞に達しています。
当院では”Gardnerによる分類”を用いております。
初期胚のグレード分類とは異なり胚盤胞の成長に伴ってグレードの数字が増します。
グレード3以上の胚盤胞を構成する内細胞塊と栄養外胚葉の状態から、さらに細かく分類します。
当院では”GardnerとShoolcraftによる胚盤胞のグレード分類”を用いております。
内細胞塊は、のちに赤ちゃんになる部分で、栄養外胚葉は、のちに胎盤になる部分です。
内細胞塊、栄養外胚葉ともにABCの3通りに評価されAが最も良好となります。
グレード4
胚盤胞期での透明帯除去法
子宮内膜が厚くなりにくい場合や胚の発育が遅い場合、あるいはグレード良好胚を移植しても良い結果を得られない場合に行う新しい治療法として、当院では着床を促す目的で移植前に透明帯を全て除去する、透明帯除去法を実施して良好な結果を得ています。