はなぶさコラムス
当院理事長 塩谷雅英が毎日の診療の中、見えてきたこと、皆様に是非お伝えしたいことなどをつづったコラムです。
これから妊娠をお考えの方や現在妊娠中の皆様はインフルエンザワクチンを接種して良いのかどうかお悩みかと思います。インフルエンザワクチンは、鶏卵を使ってウイルスを増殖させた後にこのウイルスを壊して断片化し、不活化して作成されます。新型インフルエンザも同様です。従いまして、インフルエンザワクチンそのものは安全なものとなっており、これから妊娠をお考えの方や妊婦さんにも接種可能です。妊娠中にインフルエンザに罹患すると症状が重くなりがちですので、インフルエンザワクチンの接種を受けておいた方が良いと思います。ただし発熱しているときや卵アレルギーのある方は注意が必要で、卵アレルギーのある妊婦さんにはお勧めできません。この場合、発熱がみられたらすぐに内科を受診していただき、抗インフルエンザ薬の服用を開始するようにしましょう。また、新型インフルエンザワクチンには保存剤が使用されているものと、されていないものがあります。保存剤が含まれていても安全性に問題がないことが証明されています。妊婦さんには保存剤が含まれていないものを優先的に使用することになっています。
執筆:院長 塩谷雅英