英ウィメンズクリニック

HANABUSA WOMEN'S CLINIC

理事長コラム

はなぶさコラムス

当院理事長 塩谷雅英が毎日の診療の中、見えてきたこと、皆様に是非お伝えしたいことなどをつづったコラムです。

第52回 子宮筋腫について(2010年9月)

今回は子宮筋腫についてお話します。30代から40代多くの女性がかかる婦人病の一つで決して稀なものではありません。子宮を構成する平滑筋という筋肉の一部が腫瘍化し、増殖してできます。基本的に良性の腫瘍です。原因はまだ良くわかっていませんが、女性ホルモンが関わっていること、遺伝も関係することがわかっています。多くは無症状ですが、不正出血や過多月経、貧血、不妊、流産の原因となることがあります。無症状で小さいものは特別な治療を必要とはしませんが、年1回は検診を受けて大きくなっていないかどうか、など診ておくと良いでしょう。しかし、6~8センチを超えるようであれば無症状でも手術をお勧めすることがあります。稀に悪性変化を起こすことがあるからです。貧血や不妊、流産の原因となっている場合には治療が必要となります。手術を必要としない場合は、月経を止めて子宮筋腫を小さくするホルモン治療を選択する方法もあります。貧血には造血薬が処方されます。お薬での治療が困難である場合には、手術治療となります。手術治療には、筋腫だけを摘出する筋腫核出手術と、子宮も摘出する子宮全摘術があります。これらは、開腹手術、腹腔鏡下手術、子宮鏡下手術に大別されます。近年は、体に優しく、入院期間が短い腹腔鏡下手術や子宮鏡下手術が主流になりつつあります。しかし、筋腫の位置や大きさによっては、これらの内視鏡手術では治療が困難であり、開腹手術を必要とすることも少なくありません。

院長 塩谷雅英

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