はなぶさコラムス
当院理事長 塩谷雅英が毎日の診療の中、見えてきたこと、皆様に是非お伝えしたいことなどをつづったコラムです。
体外受精や顕微授精などの不妊治療で妊娠すると男の子と女の子、どちらが生まれやすいの?という御質問を頂くことが時々あります。当院では体外受精や顕微授精などの不妊治療で妊娠、出産されました皆様に出生後のアンケートをとらせていただいております。このアンケートではお子さんの健康状態や、出生時の体重、性別、普通分娩か帝王切開のいずれか、などについてご回答頂いております。2007年度に当院での体外受精および顕微授精による治療の結果、御妊娠・出生されました747人のうち、このアンケートの回答にご協力いただいた方は510人でした。アンケートの集計結果から、男の子は51.9%、女の子48.1%、とほぼ男女比は1対1という結果でした。男児にくらべ女児は少し流産しやすいと考えられていますので、妊娠時の男女の比率はおよそ1対1と考えられます。これは自然妊娠での男女比とほぼ同様です。従って体外受精や顕微授精による治療で妊娠されたお子様の男女比は自然妊娠と同様、ほぼ1対1と言えるでしょう。
院長 塩谷雅英