英ウィメンズクリニック

HANABUSA WOMEN'S CLINIC

漢方・ヨガ・アロマの部屋

はなぶさコラムス

不妊体質の改善の方法の中でも漢方・ヨガ・アロマについて取り上げていくコラムです。 体質改善ページの詳細はこちら

第37回 最もポピュラーな精油 ラベンダー(2008年3月)

今日アロマセラピーが世の中に出たのは、ラベンダーがきっかけです。フランスの学者ガットフォセが香水の研究で手に大火傷を負った際、ラベンダーの精油を患 部につけて完治しました。それを機に、精油に対する彼の研究心に灯がつきました。そして1928年、科学論文の中に「芳香療法(アロマテラピー)」と言う 語を初めて引用します。1937年には「芳香療法」の本を出版し、その後アロマテラピーの言葉とともに、精油が治療、健康、美容にと広く使用されていくこ とになったのです。

ラベンダーはラテン語の「洗う」を意味する「ラワーレ」が語源。シソ科で地中海地域が原産です。7月頃に青紫色の小さな花をたくさん咲かせます。ラベンダー には多くの種類がありますが、精油となるものは4種あります。標高の高い所に生息し最もリラックス作用の高い真正ラベンダーLavandula vera(officinalis,angustifolia)、低地に生息しリフレッシュと刺激作用の強いスパイクラベンダーLavandula spica、両者の中間に生息するラバンジンLavandula hybrida(真正とスパイクラベンダーの交配種)、そしてもう一つはストエカスラベンダーLavandula stoechas(神経毒性のあるケトン類が多い為、使用はお薦めしませんが医療用、観賞用とされるラベンダー)です。

ここで取り上げるのはアロマセラピーによく使用される真正ラベンダーで、鎮静作用のある酢酸リナリルの含有量が多いのが特徴です。止血・消毒・細胞再生目的 で、傷ついた患部に原液で使用できるのもこの精油です。野生味を帯びた清らかな花の香り。私はラベンダーから、生き抜く力と喜びを感じます。ナイチンゲー ルは負傷した兵士の眉にラベンダーを塗り、歌をうたって看病したそうです。その清らかな香りと、心身にもたらす穏やかで幅広い治癒作用により「一家に一瓶 備えていると安心」と重宝される精油です。最も用途が広く「万能薬」と言われています。

優しい香りは不安やストレスを緩和し安眠を促します(香りが強すぎると逆に興奮します)。自律神経のバランスを整え、ストレス性の消化器疾患にも効果的で す。会議や試験で緊張しやすいのであれば、ラベンダーが程良く落ち着かせてくれます。鎮痛作用は月経痛などを和らげます。頭痛には薄めたものをこめかみや 首の後ろにつけるとよいでしょう。咳や熱にはユーカリとブレンドして胸に塗布を。尿路感染にはラベンダー湯も良く、カモミールと一緒に入浴に使うとより身 体がほぐれて深くリラックスできます。花粉症対策にもお薦めです。

19世紀半ばラベンダーが咲くプロヴァンス地方では結核患者が出ず、ラベンダー精油を含む蒸気は結核菌を死滅させるという実験結果が発表されました。先日、閉め切った駅の待合室で喉がイガイガした時、たまたま携帯していたラベンダーの香りを嗅ぐと、香りに癒されながら喉の不快感もあっという間に消えてしまいま した。ラベンダーは風邪やインフルエンザの初期症状に効果的といいますが、その浄化力(抗菌・抗ウイルス)と免疫アップで助けられました。体調を崩しやすいこの時期、生活習慣を見直しつつ、精油を味方にして楽しく健康管理をしたいですね。ご相談は4階のアロマセラピストまで。

アロマケアルーム「ナチュラルフローラ」
AHCP認定プロフェッショナルアロマセラピスト
小泉 和代

 

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