英ウィメンズクリニック

HANABUSA WOMEN'S CLINIC

理事長コラム

はなぶさコラムス

当院理事長 塩谷雅英が毎日の診療の中、見えてきたこと、皆様に是非お伝えしたいことなどをつづったコラムです。

第13回 排卵誘発剤について (2005年10月)

今回は排卵誘発剤のお話しをします。排卵は、視床下部、下垂体、卵巣の3者がホルモンによって連絡をとりながら精巧な仕組みで調整されているのですが、こ のリズムがうまくいかなくなりますと妊娠しにくくなります。このような場合、よく処方されます最も有名なお薬がクロミッドです。クロミッドは女性ホルモン と似た構造をしており、視床下部の女性ホルモンセンサーに結合します。その結果、視床下部は女性ホルモンが足りないものと勘違いし、排卵を促すホルモンを 沢山分泌し始め排卵が促進されます。しかしクロミッドには、子宮内膜を薄くするなどの副作用もあります。排卵促進効果は抜群なのですが、妊娠に結びつきにくいのはこのためです。そこで、注目されていますのがアロマターゼ阻害剤です。フェマーラやアリミデックスと呼ばれるお薬ですが、女性ホルモンの合成酵素 の働きを阻害することで、排卵誘発効果を発揮します。クロミッドにみられるような副作用が無いため期待されるお薬なのですが、現在はまだ排卵誘発剤として の保険適応が無く、自費での処方となってしまいます。

執筆:院長 塩谷 雅英

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